令和２年度 長野県厚生農業協同組合連合会　下伊那厚生病院 病院指標

退院患者さんの86.83％が70才以上の方となっており、令和元年度とほぼ同様の割合となっております。当院が飯田下伊那地域の高齢者医療の一翼を担っていることをお分かりいただけるかと思います。
令和元年度と比べ全体の退院患者数が約15％減少しております。要因としまして新型コロナウイルスの感染拡大による外来患者の減少が考えられます。

当院では、内視鏡検査・画像検査等で癌が発見された（または疑われる）場合、患者さん本人・ご家族の意向を踏まえながら速やかに手術・化学療法等の実施可能な医療機関へ紹介・転院をしていただくことが多くなっております。また、他医療機関で手術・化学療法等の治療を行った後の加療（ターミナルケアを含む）を当院で行っております。このように当院では癌治療に関しては、他施設との連携をとりながら診療をする体制をとっております。令和2年度は「胃癌」「大腸癌」「肺癌」「肝癌」の患者さんがいらっしゃいましたが、いずれも10人未満のため「－」となっております。

令和2年度は最も多い中等症の患者数が前年と比較し半数以下となっています。要因としまして新型コロナ感染症の拡大によりマスクや手指消毒などの感染予防対策をしっかり行った事により、細菌性の肺炎患者が減少したと考えられます。
　また、平均年齢が85.27歳と前年度より高くなっており、平均在院日数も27.45日と伸びております。要因としまして、平均年齢が高くなったことで、基礎疾患（心不全等）がある方が多く、基礎疾患の増悪を伴い双方の治療が必要だったためと考えられます。
「軽症」「重症」「超重症」の患者さんも入院されていますが、10人未満のため「－」となっていますが、平均年齢が高齢になるほど重症化となっております。

当院では、脳梗塞に対して薬物療法ならびにリハビリテーションを中心に診療を実施しております。
令和2年度は発症から3日以内の患者数が11人おり、主に薬物療法で治療しております。脳梗塞の急性期が終了したあとにリハビリテ－ションを行うので平均在院日数も長くなる傾向になります。

ここに挙げられている疾患は治療に困難を伴う難治性の感染症等です。当院では感染管理認定看護師を配置し感染症の予防と治療に努力しております。
播種性血管内凝固症候群、敗血症については、高齢患者さんが多くを占めており、感染症が重症化した状態で受診され入院となることが多くなっております。
手術・処置等の合併症については、認知症等の方が尿カテ－テルを抜去してしまうことによるカテーテル関連尿路感染症となっております。